1月19日、「日本列島を強く豊かに。今、着手しなければ間に合わない」、「高市早苗が内閣総理大臣で良いのかどうか、今、主権者たる国民の皆様に決めていただく」との大義名分を掲げ、政権選択選挙として位置づけられた第51回衆院選が終わり、早くも一週間余りが経ちました。全国の投票率は56.26%と前回から2.41ポイント上昇し、期日前投票も過去最多から約560万人増えた一方、日本海側では大雪の影響により投票率が下落した県が多く見られます。和歌山県は、期日前投票が対前回1.15ポイント増となったものの1.22ポイント減少の55.65%、2区の投票率低下が影響しているようです。
こうしたもと、連合近畿地方ブロックは連携政党である立憲民主党および国民民主党に対し、戦力・得票が分散しないよう「候補者の一本化」を要請し、連合和歌山も両県連への切実なお願いを重ねてきましたが、全国46選挙区で両党が競合するうちの1区となり、国民民主党の「林ゆみ」候補、中道改革連合の「かなめ友紀子」候補のお二人を推薦する判断に至らず、不本意ながらも「支持」という折り合いをつけ、両党の支援産別に選挙を委ねる立場を取りました。終わってみると自民党候補の圧勝で両候補の得票数は均等に分け合う形となり、5名の野党票を合算しても与党を上回らないほどの結果となったことは筆舌に尽くしがたい気持ちであり、自民党単独で316議席獲得という「1強多弱」の時代を迎えたと認めざるを得ないほど惨敗を喫した選挙となりました。
連合は「今次選挙において政治をリビルド(作り直し)すべく、我々が掲げる政治勢力の最大化をめざして闘ったものの、与党が衆議院の3分の2以上の議席を獲得したことに危機感を覚えるとともに、物価高対策をはじめとした働く者・生活者に関わる政策課題から、わが国が抱える構造的課題まで、幅広くかつ本質的な議論が深まらなかったことは極めて残念である」との見解を示しています。確かに短期決戦の中、野党側が対立軸を明確に提示しきれなかったことや無党派層・浮動票が自民党の戦略に流れたことは否めませんが、日本の政治自体が旧態依然のまま変わらないことに国民が辟易している中、絶妙のタイミングで現れた女性初の首相を「強いリーダーの到来」として注目を集めるべく、SNSを最大限駆使しながら緻密に練った戦略で全国各地を魅了し、圧倒的多数の有権者に大切な一票を投じて頂ける選挙術を最大限に発揮された「センス」そのものだと受け止めています。
片や、昨年の10月に自民党と公明党の連立政権が解消されたことを受けて「責任ある中道改革勢力の軸になる」との方針を公明党が掲げ、衆議院解散が決まったタイミングで立憲民主党が中道改革の理念に賛同して中道改革連合が結成されました。当初は自民党に真っ向から対峙する勢力として期待され、和歌山1区でも力強い選挙戦を展開されましたが、世論の反応は望むほどではなく予想外の敗北で終わったことは、取り巻く環境に対し柔軟性をもって変わることは必要だけど、ブレない軸を保つことのほうが大事であるとの教訓を得たのではと感じています。新執行部が選出されたもと、ゼロからの出発に期待するところです。
一方の国民民主党ですが、突然の解散総選挙において選挙前の27議席から1議席増という前進が図られた結果は評価に値するという声も挙がっていますが、比例近畿ブロックから10名が立候補したものの2議席獲得で終わったことが残念でなりません。しかしながら全国の46選挙区で国民・中道が競合したうち15選挙区での合算票が自民候補を上回った結果を見ると、愛知16区を含めて東日本エリアばかりです。中道・立民とともに西日本エリアの支持が低位であることが裏付けられましたので和歌山県はもとより近畿での党勢拡大が喫緊の課題であると言えます。
いずれにしましても、連合がめざす二大政党的体制から遠のいた現実を見据えながら高市内閣の再始動を見届けることになります。大切なことは投票を棄権された方や投票出来なかった方の心情を汲み取る政治を実行して頂きたいと思いますし、「責任ある積極財政」に国民は真正面から向き合わなくてはなりません。また、昨年の参院選同様に偏向報道やSNSでの誹謗中傷・罵詈雑言など、有権者の判断を歪ませる手法が野ざらし状態となっていることに対しても政治が本気で取り組むことを切望する次第です。
連合は、誰もが公正な労働条件のもと、多様な働き方を通じて社会に参加し、相互に支え合う「働くことを軸とする安心社会」の構築を通じて希望と安心の社会を実現すべく、今後も政策実現に邁進して参ります。
今次選挙に多大なるご尽力を頂いた各産別の皆様はもとより、連合和歌山に集うすべての仲間の皆様に心から敬意を表するとともに厚く感謝とお礼を申し上げます。
2026年2月17日
連合和歌山
会 長 山本龍一